大分中央ロータリークラブ

2025/10/28 会長の時間

2025/10/28 会長の時間

品格そして魅力あるクラブへ

卓話「危機管理と地域貢献〜私の狩猟人生から」
 国際ロータリー第2500 地区北見東ロータリークラブの皆様方、本日はようこそ、大分中央ロータリーク
ラブ例会へお越しくださいました。心より歓迎申し上げます!
 皆様をお迎えして会長の時間に何をお話ししようか悩んでおりましたところ、昨日皆様とクマの話題になったことを思い出し、私の趣味でもある狩猟、特に銃の話をしようと思い立ちました。
 ご案内の通り、全国的にクマの出没ニュースが世間を大きく賑わせています。山間部だけでなく人里や都市部での遭遇も増え、皆様の地域でも他人事ではないと存じます。
 ここで、皆様にお伝えしたい大分(九州)の特別な環境があります。幸いにも、九州には現在野生のクマは生息していません。環境省は2012 年に「絶滅」と判断しています。
 しかし、クマがいなくとも我々大分にもイノシシやシカによる深刻な農作物の獣害問題があり、地域住民の安全と生活を守るための危機管理は常に必要です。農林水産省によると、令和6 年度には全国でイノシシとシカをあわせて約138 万頭が駆除されています。また、大分県では令和6 年度のイノシシとシカの捕獲頭数が過去最多の約86,000 頭に達しており、深刻な状況が続いています。
 この背景を踏まえ、私の趣味であり、地域の安全と深く関わる「猟」の話題に移らせていただきます。
 私は長年、狩猟を趣味としてきました。この経験から、野生動物を相手にする際の厳しい現実をお話しします。仮に九州でクマが出没した場合を想定すると、その対応は非常に困難です。

・クマは非常に大きく強靭な動物のため、一般的な散弾銃の弾では、クマを仕留めることはできません。
・クマを確実に倒すためには、単独の重い弾丸を使う必要があります。
・本当は、遠距離から確実に仕留めることができる銃が最も有効です。しかし、所持許可を得るには、散弾銃の所持経験が10 年なければ許可が下りません。

 このように、動物のサイズや状況に応じた専門的な装備と知識が不可欠です。この専門性こそ、私たちのような現役の「猟師」が担う、地域安全への実務的な貢献なのです。
 そして、狩猟が私に教えてくれたのは、単なる技術や危機管理ではありません。それは、「命の重み」です。
 私は狩猟を始めて、命の大切さを改めて認識させられました。私たちは常に他の命をいただくことで生かされ、命の流れの中に自分たちも存在しているという、最も重要な事実を肌で感じることができます。自らの手で命をいただき、それを感謝して食す。この行為は、私たちがロータリーで掲げる「超我の奉仕」の根源、すなわち「地球上のすべての存在への深い敬意」に繋がっていると信じています。
 北見東ロータリークラブの皆様は、私たち以上に野生動物との共存や危機管理の重さを深くご理解いただけるものと確信しております。狩猟という特殊な経験もまた、地域社会の安全、そして食の安定を守るという、ロータリアンとしての奉仕の精神を支えているのです。
 本日は、私の趣味を通じた地域安全と奉仕について考えるきっかけとなれば幸いです。
 ありがとうございました。